死と視線

『老いぼれグリンゴ』フエンテス/河出書房新社
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グリンガ、おれはそのあと学んだんだ。もうすぐ死ぬが、まだ、そのことがわかっていない人間たちの目にそんな視線が浮かんでいるのを。ときどき、そんな連中を見かけるが、そんなときには誰が、いつ、最初に死ぬか、おれたちにはわかるんだ。その視線には距離みたいなもの、内側を見つめているようなところがあって、それがこうおれたちに言うからだ。『わしを見ろ。わしはもう死ぬ。わしには死ってものがまだわからんが。だが、それはわしがまさしく自分を外側からじゃなくて内側から見ているからだ。おまえはわしを外側から見てる。わしの言うとおりかどうか教えてくれ。坊主、わしをひとり、淋しく死なさんでくれ』

『老いぼれグリンゴ』フエンテス 安藤哲行 訳)

うろおぼえだが、確かリルケが同様なことを書いていたような記憶が……。マルテじゃなくて、たぶん詩のほうで。

追記(03.08)

だが 彼等の眼はその瞼のうらで反転し
いま じっと内部をのぞきこんでいるのだ

「モルグ(屍体公示所)」 『リルケ詩集』 富士川英郎 訳)

Tail-Lagoon @ 14:33

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