2012/02/28(火)
白き呪いに綴じ籠められし黒屍葬列の行儀よくしずしずとしめやかに秘めやかに進むはつづられた部首と篇首の楽の音やら泣き女あとに連なりける分節音節哀切たり天の羽衣飛翔舞い夢に現に狂乱師災いければそれ細き指の手繰る糸と捲る頁に出づる葉と花と言い伝わる名の書架の紙束
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Tail-Lagoon @ 21:19
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「星が浮かんでいる」
「昼間だぜ」
「でも見ろよ」
「ほんとだ。大きいな」
「でも月ほどじゃない」
「それに飛行機でもUFOでもなさそうだ」
「それが浮かんでいる」
「近いよな、きっと」
「近いだろうな、そうでなければこんな昼間にあんな大きさでは見えないさ」
「何だろう、まだニュースにはなってない」
「ネットでは結構話題だ」
「ベツレヘムの星とか言ってる」
「今まで誰も観測してなかったのか」
「超新星」
「それにしたってこんなふうには…」
「あ、やっとニュースが」
「で、何だって?」
「前代未聞」
「うん」
「太陽が突然出産!?」
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Tail-Lagoon @ 09:43
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2012/02/24(金)
ある書物によれば、それは樹木のようであるという。別の書物によれば、それは熱を帯びているという。また違う書物では、反復と差異の問題を纏い、多数の書物では伝達と保存と闘争の長い物語でもある。
およそ書物という書物の中に、それについて少しでも言及のないものはなく、あるいは仮に例外はあったとしても、全くそれを暗示も暗喩もしないということなど、まず殆どありえないことであった。
にも関わらず、賢者達にとってもそれは永遠の謎であり、一部の力ある者にとっては忘れ去り無視すべきものであり、多くの貧しくか弱き者達にはそれ以外手にしているものはなく、時にそれすら奪われた。それはあらゆる場所に遍在するように見えて、極端な場所においては希少もしくは全く存在しなかった。
(2012.02.24)
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Tail-Lagoon @ 21:13
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彼は無作為に選ばれた人類代表として、そのボタンの前にいた。人類破滅の細菌兵器のスイッチ。押すも押さぬも彼の自由。押したくなければさっさと立ち去ってよい。もし人類に対する彼の絶望が本物で、修復不可能なものならば、押すがいいと、そう説明された。
しかし、彼は盗み聞いてしまったのだ。本当はそのボタンは押した人間だけを殺す、自爆スイッチであると。自分の一存で世界中の人々を抹殺させるような危険人物を排除するための装置であると。
さて、それを知ってなお、自分はそれを押すだろうか。ボタンを睨み付けながら、長い時間彼は考え続けた。時間制限はない。熟考するよう申し渡されていた。
彼にとってそのスイッチは、単なる自殺のスイッチであった。それでなお、彼がその前で考え続けなければならない訳は、我々には分からなかった。そして、彼以外にも多くの人間たちが、各々のボタンを目の前に、ずっと考えこんでいた。立ち去りもせずに。
(2012.02.24)
Tail-Lagoon @ 09:09
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息はさいごに吸われて終わる。この世に吐き戻されない。ということは、引きとられた息こそが、肉体を喪う魂にとっての、新たな容れ物を作る材料として使われるのだろう。さいごの息から作られた容器は、どんな形にも色にも馴染むように調整され、魂を入れたあと、この世とあの世の境に紛れ込むのだ。
(2012.02.24)
Filed under: prose | タグ: prose, 生命
Tail-Lagoon @ 07:35
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2012/02/23(木)
光。光は生まれた。光は神の言葉によらず生まれた。いわば光が神であった。神である光がまず生まれてのち、光を入れる器として世界がひとつ生まれた。追加されたと言ってもよい。既にあった他の世界は、他の光の容器だったので、新しく生まれた光には、新しい世界が用意されなければならなかった。
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Tail-Lagoon @ 23:59
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2012/02/22(水)
彼は天性の手品師だった。ものごころついてずっと旅を続け、人々の前で技を披露して糊口を凌いできた。トランクひとつで手品のネタから生活雑具の一切を持ち歩く都合上、大掛かりな仕掛けは使えない。にもかかわらず、彼の手品は天才的としか言いようがなかった。 続きを読む… »
Filed under: 短話 | タグ: ナンセンス, 時間
Tail-Lagoon @ 22:22
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2012/02/21(火)
きみは死にそうなバカンスを気にして冷や毛留めグリースを塗りたくり森過ぎた松げのぼろぼろ粉末をこぼしてぼくに立腹リムーバブル線ガンをつきつけて引き金をひいた。
Filed under: prose | タグ: ダジャレ, ナンセンス
Tail-Lagoon @ 21:41
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2012/02/19(日)
きみの触手が宇宙から届いた。何千年か何万年だかもかけて、手探りする様に伸ばし続けたきみの触手が、銀河の遠方から、星を超え、時を抜け、地球に、地表に、ここに、この場所に、届いた。きみの触手は植物の蔓のように繊細で、多くの柔らかい葉をつけ、紅く、暖かく、緩慢で、鋭敏だった。触手はおずおずとぼくの顔を撫で、ぼくの腕に、背と腹に絡みついた。この触手を辿ればきみの星があり、この触手の先にきみがいて、この触手もきみの身体の一部で、この触手できみと繋がっている。この地球ときみの星が、きみとぼくによって繋がっている。何十光年も離れた星と星が、生命と生命が。
(2012.02.19)
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Tail-Lagoon @ 05:00
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