2011/11/11(金)
エレベーターのドアが開き、もうひとりの自分がそこに。私は乗るのか降りるのかわからなくなってしまった。
やつは私の身体を透り抜けた。あるいは私がやつの身体を。いずれにしても、一方はエレベーターに乗り、他方は降り、再び別々の方角へと別れた。ただ私の意識だけが両方に遺った。
以来、視界が多重露出の写真のように二重に結像し──私がシャワーを浴びている時、私は街路を歩いている。私が読書をしている時、私は液体を攪拌している。私が誰かと話している時、私は谷底に蹲っている。といったような具合なのだ。
Filed under: 短話 |
Tail-Lagoon @ 23:59
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